また山田悠介!『ビンゴ』

★★

リアル鬼ごっこ」「×ゲーム」などで人気のホラー作家・山田悠介による同名小説を、「海賊戦隊ゴーカイジャー」の清水一希主演で映画化したサスペンス。

死刑制度の大改正が行われ、刑を執行するか否かを、被害者家族らがビンゴゲームで決めることになった近未来の日本。とある罪で収監させられた正哉は、凶悪犯罪者たちと一緒に不気味な巨大ビンゴカードの上に連れてこられる。そこは、自分がビンゴになれば即死刑執行となる「人間ビンゴ」の会場だった・・・
山田悠介お家芸のハチャメチャ近未来シチュエーションスリラー。この人の作品は実写化向きですよね。似たような小説が多いけど、ジャンル作家として一定の客層掴んでるんでしょう。

映画はいかにもジョリー・ロジャーらしい低予算作品で、撮影地はどこかの倉庫と会議室、だけど映像の作りがしっかりしてるのでそんなに安っぽくはない。

被害者とその家族の投票によってビンゴの目が決まり、ビンゴの列が揃うと刑が執行される。ビンゴの性質上、ゲーム性が薄く、囚人達にできることは、マジックミラー越しに見守る被害者親族へ更正を訴えることで生存率を上げるのみ。一回一回投票を経た上でビンゴ(例のぐるぐる回すやつ)が行われ、揃うと執行、が眈々と行われるだけなので退屈だが、終盤にはいちおうの驚愕の展開が・・・。原作は未読だけど短編らしいので、きっと巧くまとまってるんでしよう。2時間の劇場用作品としては間延び感が否めないですが。

ヒロインのAKB松井咲子は正直そんなにかわいくないけど、演技は下手なりに頑張ってたんではないでしょうか。山田悠介松井咲子のファンの方にはオススメの作品です。