空飛ぶ吸血鬼!『フライ・オブ・ザ・デッド』

★★★

大都会に憧れ、田舎町を出ることを決めたアンバー。彼女は5人の友人とともに、引越し先のシカゴへ旅立つが、その旅の途中で車が故障してしまう。途方に暮れるアンバー達の前に停車する1台のトラック。シカゴへ向かうという運転手に頼み込み、アンバーと仲間はその荷台に乗り込んだ。新しい街での生活に夢をふくらませるアンバー。だが、トラックが停車したのは、人里離れた薄暗い廃倉庫だった。ここはどこで、一体何が起こっているのか…。

閉じ込められた倉庫の中では何やら怪しい気配。姿を現すまでバサバサと何か羽ばたく音でその存在を感じさせるヴァンパイア。だけど現れたら・・・アレ?羽ないやん。なんだったのあの羽音は。
ヴァンパイア達は武空術的な力で自由に飛び回り、アンバーの仲間達を血祭りにあげていく・・。一方的に追い詰められる人間たち。もう終わりかと思ったそのとき、丁寧に散りばめられていた伏線が回収され、すべての真実が明らかに。

〜オブザデッドといいつつ、ゾンビではなくヴァンパイアが空を飛んで人を襲うシリアスB級ホラー。「30デイズナイト」「ヒューマン・キャッチャー」がイメージに近いかも。
アンバーと仲間達は、チャラいながらもちょっとだけ知性的で注意深い。まあ結局は殆どが犠牲になっちゃうんだけど、底抜けにバカではない方が緊張感があるように思う。

この作品は、新しい世界への憧れで旅に出たアンバーが更に斜め上の新世界へ辿り着いてしまう物語。鑑賞を終えると、まるでここまでが新しい壮大な物語の序章だったかのように感じさせられます。でも続きはないでしょうね!

他のC級オブザデッドに埋れてしまいかねない酷い邦題、低予算なので斬新な造形のクリーチャーの登場などはない、どころかカット割り速すぎてまともに姿さえも追えないけど、なかなかスケールだけは大きな良作です。オススメ!