エイリアンVSニンジャ

★★ SUSHI TYPHOONレーベルからのDVDリリース第一弾作品。千葉誠治監督。このレーベルの作品は海外向けに作られた日本では中々ないようなトンデモない作品が多く(というか全部)好き嫌いは別にして、どれも一見の価値はあるかと。さすがに4本もまとめて観ると飽きましたが・・・。今回観たのは「エイリアンVSニンジャ」。なんとも安易なタイトルで観なくてもうすうす想像がつくかと思います。宇宙人襲来モノって後腐れなく終わるのも話を広げるのもどうとでもなるのがいいですね。

あらすじ:戦国時代、織田信長の軍勢が伊賀の里を攻略していた「天正伊賀の乱」のさなか、宇宙から飛来した未確認飛行物体が伊賀の里に不時着。耶麻汰、陣内、寝隅の3人の使い手は、不時着したナゾの物体から現れた鋭い牙と爪をもつエイリアンと死闘を繰り広げる。(映画.comより)

エイリアンの造形だっせえええ!!アクションは他のSUSHI TYPHOONレーベルの一連の作品同様素晴らしいのだけど、 エイリアンの気ぐるみがあまりに薄すぎて人間サイズのトカゲにしか見えない(笑)下半身はまんまズボン。一応リドリースコットのエイリアンに似せたような造形なんだけど、コレにはさすがのギーガーも失笑すると思うわ・・・。伊賀忍者一行が山の中でエイリアンの群れに遭遇、そこから延々とアクション!忍者が肉弾戦でギリギリ戦えるレベルのエイリアンというのはなかなか面白いです。ストーリーは「エイリアン」というより「プレデター」がベースのようです。ニンジャ達が山中で罠を張るくだりはまんま「プレデター」、ヌルヌルしてたり人間に寄生するところは一応「エイリアン」へのオマージュ、って言っていいもんなんかな。この作品のスゴイところ、それは戦国時代っぽいものがなにもないのにわざわざ戦国時代だと言いきっちゃうとこ。レザーっぽい戦闘服に茶髪・金髪。ほとんどのシーンが山の中のロケによるものなのでそれらしい建築物も無し。ちょんまげしてる人もゼロ。忍者でアクションが撮りたいだけだから時代考証なんて関係ねえよ!という意気込みがヒシヒシと伝わってきます。さらに途中からエイリアンという設定さえどうでもよくなったとしか思えない展開になるのですが、海外向けの作品だしコレくらいがちょうど良いのかも。なんでも「ブラック・スワン」や「シャッター・アイランド」を製作したPhoenix Picturesがリメイク権を獲得したらしいので(本当に作られるかどうかは別として)ある程度の評価はされているようです。一連の他の作品「極道兵器」や「ヘルドライバー」「DEAD BALL」に比べるとあまり振り切れた感が足りないけど、軽い気持ちで観る分にはありかと。「NARUTO」や「GOEMON」みたいなのを忍者として楽しめるような人にはオススメです。

AVN/エイリアンvsニンジャ [DVD]

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