まだまだ続く!『クライモリ デッド・パーティー』

★★★

前作「クライモり デッド・ビギニング」から一年足らず、早くも待望?の続編が公開されました。近作はついにマウンテン・マン達が街に降り立ちます。といっても、町の祭のためにガランとした街なので大量殺戮が起きるわけでもなく、いつものように若者グループの面々+αが犠牲になっていくだけですが。

フェアレイクという小さな町でハロウィンに行われる『マウンテンマン音楽祭』へと遊びに来た5人の若者たちは、森の中で一人の男を轢きそうになってしまい避けようとした拍子に事故を起こして車を壊してしまう。ふとした事からその男と乱闘になった若者たちは、男と共に警察によって保護される事となるが、その男は実は、人喰いミュータントである『マウンテンマン』たちと共謀して殺人を繰り返す連続殺人犯で、やがて男を救おうとしたマウンテンマン達が町を襲撃に現れ…

それまで山奥でマイペースに殺人を楽しんでいたマウンテンマン「スリーフィンガー(自分で指を食いちぎったので3本)」「ワンアイ(自分で潰したので片目)」「ソウトゥース(歯がスゴイ)」のいつもの3人と、新キャラの親分(ふつうの人だけど凶悪犯・マウンテンマンを使役する者)による殺戮が始まります。マウンテンマンたちはふだん山奥に住んでおり、文明生活とかけはなれた生活をしているようで、弓矢のような原始的武器以外にも、工場の設備だとか重機を殺人に活用したり、人間を調理(しゃぶしゃぶ)して食べたり、謎のクリエイティブさ。親分に従う規律も備えており、なんだかずいぶん人間的でいつになくキャラクターが定まってないけど、監督のインタビューを見たところ、観客がゴア描写を楽しんでくれればそれでよいとのこと。なるほどなー、ならそれでいいや。

近作は狩られる側からの反撃が一切無く、ただただ一方的に殺されていくだけのため何のカタルシスもありません。悪意の塊です。ただし、近作は「マウンテン・マンを使役する者」を紹介するためのエピソードであり、続編への展開を見越したものということなのではないのでしょうか。一本の作品としてはどうしようもないですが。とか言ってて、これで6作目で全く関係ない話が始まったらどうしよう・・・。