ウンコ食おうぜ!『ムカデ人間2』

★ 残酷である、酷いバッドエンド、単純にくだらない等、人をイヤ〜な気持ちにさせる映画には色々なパターンはあるが、そういった作品が好きという一部マニアっていうのはいつの時代もいるもので、この「ムカデ人間2」は生理的嫌悪系ムービーの21世紀最新の作品。監督は前作に引き続きトム・シックス

あらすじ:地下駐車場の警備員として働く、背が低く、醜く太った中年男マーティン。勤務中にパソコンで『ムカデ人間』のDVDを観は、いかがわしい妄想に耽っていた。映画に異常な興奮を覚え、何度も繰り返し観るだけでなく、場面写真やニュースの切り抜きをファイルにしたスクラップ・ブックまで作って持ち歩き、暇さえあれば写真をながめ、不気味にほくそ笑んでいた。やがてマーティンは、自分の中に邪悪にわき上がる、ある欲望を我慢することができなくなっていく。それは映画と同じように、自分も人間をつなげて“ムカデ人間”を作りたいという強い想いだった。劇中のハイター博士の遺志を継ぐかのように、邪悪な欲望を実行に移していくマーティン。その異常な欲望は、狂気の12人数珠つなぎを創り上げていく……。(goo映画より)

前作、「ムカデ人間」はそこそこヒット、マニアの間では公開以前から話題となった作品だったが、封を開けてみればなんてことはない、よくあるB級スプラッター。タイトルや予告以上のサプライズのない作品だった。
そんなこともあって今作への期待値はあまり高くなかったが、それがまさか意外にも期待を裏切る最低な作品(褒め言葉)!前作をDVDの中の出来事として、今作が本当のはじまりだといわんばかりのOPからとにかく心を掴まれたぜ!

主人公マーティン役のローレンス・R・ハーヴェイ。この人のビジュアルがヤバい。トンデモなく腹が出てる禿げたオッサン。

こんなオッサンどこから連れてきたんだ?と思ったら新人なのね。まあもしこの作品がヒットしてもほかに仕事なかなか見つからないと思うけど・・・
今回は映像のほとんどが白黒。これはイイ決断。この作品、ネタバレになるけどウンコが映るシーンがけっこうあるので、さすがにカラーはきつい。
血しぶき散るシーンもなかなかのインパクトだけどとにかく今作に言えるのはウンコ。とにかくクソ・クソ・クソ。血液よりもクソでインパクトを覚える作品はパゾリーニの「ソドムの市」だとかタイ映画「レベル13」だとかけっこうあるけど、それに比べても今作のスカトロぶりはなかなか強烈。クソの量がちがう。

前作「ムカデ人間」は正直なところ出オチでタイトル以上の残酷さは無かったので、そこそこ気持ち悪いデートムービーとして観れたが、今作品は完全プロユースの変態作品。一緒に観る相手を選ばないと大ケガ必至の素晴らしい作品です。オススメ!だけど★は愛をこめて1で。